総会ダイジェスト

令和6年度 日本ホテル協会秋季通常総会

10月24日(木)16時より、福山ニューキャッスルホテル(広島県福山市)において、一般社団法人日本ホテル協会の令和6年度秋季通常総会を開催しました。

令和6年度 日本ホテル協会秋季通常総会

令和6年度秋季通常総会は10月24日(木)、正会員総数231ホテル144名のうち119名(委任状を含む)の参加者を集め、広島県福山市の福山ニューキャッスルホテルにおいて開催しました。

挨拶に立った定保英弥会長は冒頭で、円安を背景とするインバウンド拡大によりホテル業界に活気が戻ってきたとして、会員ホテルの上半期客室利用率が70%台に乗り、ADR(客室平均単価)も順調に上昇していることを報告しました。

ただ、インバウンドの恩恵を受けづらい地域では依然として業績は伸び悩んでおり、また人手不足の深刻化や、宿泊税導入・値上げの動き、コロナ禍で負った債務の返済など、山積する課題を挙げて実情を訴えました。

こうした状況に対処すべく、日本ホテル協会では政府与党に対して、外国人比率が少ない都市へのインバウンドの促進、人手不足対策の充実、効率化を妨げる規制の緩和、能登半島地震の復興対策などを要望。同時に、協会としても、各委員会・支部を中心に以下のような取り組みを進めているとして、関係者への謝意を表すとともに、さらなる協力を呼びかけました。

・宿泊税の動きへの対応 ・改正障害者差別解消法への対応 ・マンガによる若者へのアピール
・学校への働きかけ ・健康経営の促進 ・フィッシング事案への対応 ・フードロス対策
・バリアフリー検索システム ・広報誌ホテルレビューのオンライン化、公式インスタグラムの開設準備

最後に定保会長は、安全・安心のサービスを通じて観光立国を支える基幹インフラとしての責務を全うする覚悟を表明。また、2025年4月に開幕が迫る大阪・関西万博への期待を込め、ホテルの強みを発揮する絶好のチャンスをともに生かせるよう協力を求めて壇を降りました。

続いて登壇した来賓の鈴木貴典観光庁審議官は、2024年の訪日外客数が年末までに3500万人、消費額で8兆円規模に至るとの見通しとともに、政府が掲げる2030年までに6000万人/消費額15兆円の目標に向けて、各地における観光コンテンツ開発や誘客への支援を続けていく考えを示しました。

また、業界を取り巻く大きな課題として、アジア太平洋地域の人口増加を背景に今後も拡大が予想されるインバウンドによる需要を満たすため、人材確保をはじめとするサービス供給体制の整備が急務であると指摘。日本経済の屋台骨を支える存在である観光業・宿泊業のさらなる発展を期し、経営と業務の効率化、設備拡充、外国人材確保のための施策、バリアフリー環境の整備等に対して、観光庁としても取り組みを強めていくことを約束しました。

開会の挨拶に立つ定保英弥会長
開会の挨拶に立つ定保英弥会長
祝辞を述べる来賓の鈴木貴典 観光庁審議官
祝辞を述べる来賓の鈴木貴典 観光庁審議官

その後、総会は議案の審議へと進み、原案どおり承認可決して閉会。18時からは大宴会場へと舞台を移し、金子修久 中国運輸局局長、梅田泰生 広島県商工労働局局長をお迎えして懇親会を開催しました。会場には中国四国地方の地産地消による食材をふんだんに使った料理の数々が並べられ、昨年5月に行われたG7広島サミットでワーキングランチの前菜として各国首脳に供された料理も再現されるなど、和やかな交流の場に彩りを添えました。また、多くの酒蔵があることで知られるこの地区ならではの各県自慢の日本酒も提供。心ゆくまで懇親の場を楽しむことができました。

令和6年度 日本ホテル協会秋季通常総会 懇親会
懇親会で挨拶に立つ金子修久中国運輸局局長
懇親会で挨拶に立つ金子修久中国運輸局局長
広島県商工労働局の梅田泰生局長より乾杯のご発声
広島県商工労働局の梅田泰生局長より乾杯のご発声
挨拶に立つ日本ホテル協会中国四国支部の室敏幸支部長
挨拶に立つ日本ホテル協会中国四国支部の室敏幸支部長

(左)懇親会で挨拶に立つ金子修久中国運輸局局長
(中)広島県商工労働局の梅田泰生局長より乾杯のご発声
(右)挨拶に立つ日本ホテル協会中国四国支部の室敏幸支部長

(2024 10/11/12 Vol. 749)